大乗山 不動寺について


 当寺は、約1200年の歴史を持つ高野山真言宗の末寺として活動しております。正統真言密教を継承し、檀信徒の皆様のご繁栄を祈り、日夜精進努力をしております。

 不動寺と、その眼下に見える清水中学校の敷地は、室町時代に島津貴久が伊集院の荘厳寺をここに移し、真言宗大乗院を開基した場所です。
 先代住職弘明大和尚は、不動明王の霊示を再三受けられて、伊集院の荘厳寺跡地をたびたび訪れましたが、その後の消息が不明でありました。そのことを気にかけながらも、時は過ぎ去ってゆきました。
 昭和35年、大隅の地より、更なる衆生済度(しゅうじょうさいど)のため、祈禱道場に最適な所を求めて行脚された時、導かれるようにたどり着いたのが当地でした。
 仏様との不思議なご縁を喜ばれ、すぐ仮道場を興されて、師資相伝の日護摩を日々修法されて、ますます済世利人の道を歩まれました。
 しばらくして、この地が伊集院の荘厳寺が移ってきて大乗院となった所であることが分かり、永年の懸念も去り、また重ねての仏様とのご縁に感謝されて、 衆生済度と旧跡の再建を念願して精進努力されましたが、志半ばで昭和46年に示寂されました。
 開祖弘明大和尚の志しを継ぎ、中興第二世・現住職の善祥僧正が本堂建立に取り掛かり、檀信徒の皆様の暖かいご協力のお蔭をもちまして、平成8年3月に完成しました。その5月には盛大に落慶法要を厳修いたしました。
 不動寺では、檀信徒の皆様のご幸福を念じて、今日も師資相伝の日護摩の炎が上がっております。

真言宗とは

宗祖・弘法大師は唐に渡られて、密教第7祖・恵果和尚から密教の法教をすべてお受けになり、密教第8祖としてわが国に帰国され、真言宗をお開きになられました。
真言宗の根本仏は大日如来、根本経典は「大日経」と「金剛頂経」です。金剛界と胎蔵界の両部曼荼羅には大日如来を中心に観音菩薩、地蔵菩薩、不動明王等、数多くの仏様が祀られています。
真言宗の教えの三本柱は即身成仏、済世利人、密厳仏国であります。仏の身口意と私たちのそれとが一体無二の関係になることが即身成仏。世を救い人々に利益を施すことが救世利人。この世に仏の国・現世の浄土をつくることが密厳仏国なのです。
弘法大師は、「虚空つき衆生つき涅楽つきなば我が願いもつきなん」との御誓願のもと、高野山の奥の院に入定留身なさっています。